※この記事は「環境認識シリーズ」の番外編として、超長期の視点から相場の本質を見直す内容です。
S&P500を超長期(1982年〜2025年)で見ると、相場の本質が見えてくる
今回は、S&P500の月足(1982年〜2025年11月)に
5EMA・25EMA・75EMA・200EMAを重ねた超長期チャートを使って、
「長期投資はなぜ優位性が高いのか?」を解説します。
40年以上の長期で見ると「上がったり下がったりしながら右肩上がり」
1982年から2025年までのS&P500は、
短期では大きな下落や暴落が何度もありました。
- ブラックマンデー(1987)
- ITバブル崩壊(2000)
- リーマンショック(2008)
- コロナショック(2020)
- インフレ急騰と金利上昇(2022〜2023)
しかし、それでも最終的には
右肩上がりの上昇トレンドを描き続けています。
これは米国市場の強さを象徴する動きです。
EMAとの「接触と乖離」が相場の階段をつくる
今回のチャートには、4本のEMAを表示しています:
- 5EMA(短期の勢い)
- 25EMA(中期の方向性)
- 75EMA(中長期の流れ)
- 200EMA(超長期トレンドの土台)
40年以上のチャートを見ていると、次の特徴が明確に現れます:
- 価格は何度も EMA にぶつかりながら反発して上昇する
- EMAから大きく乖離すると、再び EMA へ戻る動き(平均回帰)が起きる
- 200EMAは長期上昇の“土台”として強力に機能する
つまり、S&P500は調整→反発→調整→反発を繰り返し、
階段を登るようにゆっくりと上昇してきたということです。
長期投資においては「いつ買うか」を気にしすぎる必要はない
投資家がよく悩むポイントとして、
「いつエントリーするのが正解か?」 というテーマがあります。
しかし、1982年〜2025年のチャートから言えることは非常にシンプルです。
15年以上の長期投資なら、過去のどこで買っても最終的にプラスになった。
もちろん未来は100%保証されたものではありませんが、
アメリカ経済の構造(人口・イノベーション・企業収益性)を考えると、
長期上昇の確率(優位性)は極めて高いと言えます。
そのため、
一括投資でも、積立投資でも、長期なら大きな違いは出にくい
というのが実際のデータが示す結論です。
短期のノイズではなく、長期の構造を見る
暴落や急落は強烈に目に入りますが、
40年以上のチャートを俯瞰すると、
短期の下落はノイズであり、長期では一貫して上昇してきた。
今回の番外編では、「相場は上昇と調整を繰り返すが、長期では成長する」
という大前提を共有しました。
■ 次回予告
次回の記事では、これまで整理してきた
「ダブルボトム → 20MAの継続・失速判断 → 200MAによる大局判断」
をさらに発展させ、
水平線・トレンドラインを使ったレジスタンス/サポートの見極め方
を解説します。
「どの水平線が本当に効くのか?」「どこで反発しやすいのか?」
といった実践的なラインの引き方と、その根拠を整理していきます。
(公開予定)→ myblueskytech.com/〇〇〇



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