💬 前回の記事はこちら → トレードにおける環境認識の入り口とエンジニアとしての視点
前回の記事では、「環境認識」の重要性についてお話しました。
今回はその第1回として、**相場の方向をどうやって確認するか**を具体的に解説します。
私はエンジニアとしてシステムを設計するときと同じように、
相場分析でも「全体構造 → 部分確認 → 条件判断」という手順を意識しています。
その流れに沿って、シンプルに実践できる形でまとめてみました。
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## 1. まずは「全体構造」を把握(日足20MA)
デイトレードを例にします。
1日で完結するトレードでも、まずは**上位足(日足)**から見ます。
ここで20期間の移動平均線(MAまたはEMA)を表示しましょう。
– 日足20MAが **上向き** → 上昇トレンド(買い目線)
– 日足20MAが **下向き** → 下降トレンド(売り目線)
– 日足20MAが **横ばい** → トレンドなし(エントリーしない)
> 💡 **エンジニア視点の補足**
> システム設計では、まず「上位仕様」を確認してから詳細設計に入ります。
> これと同じで、トレードでもまず「上位足」で大きな流れを見ないと、
> “部分最適”な判断(目先の値動き)に振り回されてしまいます。
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## 2. 次に「部分構造」を確認(1時間足)
日足で方向を決めたら、次は1時間足を見ます。
ここで確認したいのは、「上位足の流れに沿った押し目・戻り目のポイント」です。
– 日足が上昇 → 1時間足で一度下落 → 再上昇のタイミングを待つ
– 日足が下降 → 1時間足で一度上昇 → 再下落のタイミングを待つ
ここではまだエントリーしません。
“どのタイミングで流れが反転するか”を見極める準備段階です。
> 💡 **エンジニア視点の補足**
> これは「サブシステムのテスト設計」と似ています。
> 全体仕様(日足)に合うように、部分の挙動(1時間足)を確認します。
> システム全体の整合性を取るのと同じように、時間軸の整合を取るイメージです。
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## 3. 「詳細条件」を詰める(15分足)
最後に15分足を見て、実際のエントリーポイントを探します。
理由はシンプルです:**できるだけ安く買い、高く売るため**です。
– 上昇トレンド中 → 一度下落して再上昇に転じるタイミングで買う
– 下降トレンド中 → 一度上昇して再下落に転じるタイミングで売る
この「反転した」と判断する基準は、次回の記事で詳しく解説します。
> 💡 **エンジニア視点の補足**
> トレードの最終判断は「条件分岐」に似ています。
> 日足・1時間足・15分足という3つの入力条件をそろえてから「実行(エントリー)」する。
> ロジックを先に決めておけば、感情や勘に左右されにくくなります。
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## まとめ
– **日足20MAで大局(環境)を判断する**
– **1時間足で流れのリズムをつかむ**
– **15分足でタイミングを見極める**
この3つのステップを繰り返すだけでも、
「なぜ今トレードするのか」が明確になります。
環境認識は“経験や勘”ではなく、**情報整理の設計プロセス**です。
次回は、実際に「反転をどう見極めるか」について、
エンジニア視点のロジックを交えてお話します。
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📘 次回予告
次回の記事では、実際に「反転のサイン」をどのように判断しているのかを解説します。


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