これまでの記事では「200EMAの向き」「トレンドライン」「ダウやチャートパターン」を軸に、入る/入らないの判断を重視してきました。
今回はその続きとして、同じシナリオのまま損切幅を小さくしてRR比を改善するために、エントリーの時間軸を1時間足 → 15分足へ落として検証した事例を解説します。
結論:時間軸を落とす目的は「環境認識」ではなく「損切幅のコントロール」
最初に結論です。
- 環境認識(買い目線かどうか)は1時間足で決める
- エントリー(執行)は15分足に落として、損切幅を小さくする
時間軸を落とすのは、手法を変えるためではありません。
すでに決まっているシナリオの損切(最大損失)をコントロールするためです。
事例:上昇トレンドライン反発(Wボトム)で、損切幅を圧縮してRR比を改善
今回の場面は、上昇トレンドラインが機能し、200EMAも上向きの局面です。
押し目買いの前提(買い環境)は揃っています。
画像のコメントにある通り、同じ「上昇トレンドライン反発+Wボトム」という根拠でも、時間軸によって損切幅が変わります。
- 1時間足でエントリー:損切(SL)までの幅が71pips
- 15分足でエントリー:損切(SL)までの幅が40pips
ここで重要なのは、見ている根拠(シナリオ)は変えていないことです。
変えたのは「エントリーの執行タイミングをより細かくした」ことだけです。
損切幅が小さくなると、同じ利確幅でもRR比が改善し、トレードの期待値が上がりやすくなります。
なぜ損切幅をコントロールするのが重要なのか:勝率より「破産しない確率」
トレードで最も大切なのは、短期の勝ち負けよりも生き残ることです。
その観点で参考になる考え方が、バルサラの破産確率です。
要点だけまとめると、
- 勝率が低くても、RR比(リスクリワード)が良ければ、破産確率は小さくなる
- 逆に、RR比が悪いと、勝率があっても破産確率が上がりやすい
つまり、トレーダーがエントリー前に決められる損切幅(=損失)を小さくできれば、長期的に破産しにくい構造を作りやすくなります。
参考:OANDA「バルサラの破産確率」解説
https://www.oanda.jp/lab-education/blog_column/balsara/
※1トレードあたりの投入資金の割合:100%
実践での使い方:1時間足で「方向」と「根拠」→ 15分足で「損切幅」を決める
今回の考え方を、手順にすると以下です。
- 1時間足で環境認識(買い目線か/売り目線か)を決める(例:200EMAの向き、トレンドライン、ダウ)
- 狙うパターンを決める(例:Wボトム、トリプルボトム、レジサポ転換など)
- エントリー直前だけ15分足に落として、同じ根拠が成立する中で最も小さな損切幅を探す
- 損切(SL)を先に決め、許容損失内に収まるかを確認してから入る
ここで注意点があります。
- 時間軸を落としても、環境認識(方向)まで変えない
- 細かい値動きに振り回されて、根拠の弱い場所で入らない
「時間軸を落とす=スキャル化」ではなく、損切幅をコントロールするための執行として使うのがポイントです。
まとめ
- 環境認識は1時間足(200EMAやトレンドライン)で決める
- エントリーは15分足に落として、損切幅を圧縮しRR比を改善する
- 勝率だけでなく「破産しない確率」を意識すると、損失コントロールの重要性が分かりやすい
今後も、同じ200EMA×トレンドラインの考え方をベースに、「RR比を改善するために何ができるか」を事例で集めていきます。



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